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愛すべき馬鹿

読み:あいすべきばか

別名:愛すべき馬鹿

くだらない発想や無茶な挑戦に本気で取り組む人物・作品へ、呆れと親しみを込めて送る評価。ニコニコ動画ではタグやコメントとして使われる。

「愛すべき馬鹿」の解説イラスト

どんな言葉?

「愛すべき馬鹿」は、「なぜそこまでやった」と呆れながらも、その熱意や人柄を憎めず、面白がって応援する評価です。ニコニコ動画では、くだらない発想を実行する企画や、目的に対して手間をかけすぎた作品などへのタグ・コメントとして使われます。

笑われているのは行動の突飛さであり、作者に能力がないという意味とは限りません。むしろ、知識や技術を持つ人が妙な方向へ全力を注ぐことも、見どころになります。ただし、高い完成度や成功が必須というわけでもなく、挑戦の姿勢や失敗ぶりを含めて親しまれる場合があります。

タグとしての使用を確認できる記録

特定の作品から生まれた決まり文句ではなく、人物や行動への評価として使う表現です。ネット上で誰が最初に言い始めたかは、今回の資料からは特定できません。

2011年1月24日付のブログ「ニコニコ動画のもっと評価されるべき動画」は、ニコニコ大百科の項目を取り上げ、この語を人物への親愛と動画のタグの両方として説明しています。これは、遅くともその時期には視聴者がタグの意味を解説していた記録であり、2011年に語やタグが誕生したという意味ではありません。

実際の作品では何が評価される?

次の2作品では、実際のタグまたはコメントでこの語が使われています。作品への解釈と、語の使用を確認できる記録を分けて紹介します。

作品・時期何に呆れ、何を面白がるのか使用を確認できる資料
肉ばっか入れてカレー作ってみた/KIKKUN-MK-Ⅱ、2010年2月26日投稿普通の料理のバランスより「肉を大量に入れたらどうなるか」という思いつきを押し通す企画。さらにFB777がこの動画のための曲を作り、初音ミクに歌わせたと投稿者説明に記しており、料理だけでは終わらない凝り方も見どころ。ニコランWEBの作品ページに「愛すべき馬鹿」と「野菜のありがたみが分かる動画」のタグが併記されている。投稿日はニコニコニュースの周年記事でも確認できる。
なんでも滑る箸を作ってみた/Ryoの秘密基地、2023年5月6日の記事で紹介食べ物をつかむ道具なのに、わざわざ滑る素材で箸を作る逆向きの発想。削って磨いた箸で栗・ミニトマト・麺をつかもうと悪戦苦闘する姿が、工作と実験を最後までやる面白さにつながる。ニコニコニュースが「愛すべき馬鹿w」などの視聴者コメントを紹介している。こちらはコメントの使用例で、タグの付与を確認した例とは区別する。

後者の記事が紹介する「視聴者の心はつかんだじゃないか」という反応は、実用品としての使いにくさを、動画の面白さとして受け止め直したものです。「無意味」と笑っていても、鑑賞する楽しさまで否定しているわけではありません。

なお、動画の投稿日とタグが付いた日は同じとは限りません。カレー動画の2010年2月26日は投稿日であり、「愛すべき馬鹿」タグの初登録日を示すものではありません。

「才能の無駄遣い」「野生のプロ」との違い

「愛すべき馬鹿」は、突飛なことをやり切る人物や姿勢への親しみが中心です。才能の無駄遣いは、高い技術・才能と、それを注いだ題材のくだらなさとの落差を褒めます。野生のプロは、肩書きを知らなくてもプロの仕事に見えるほどの技量・完成度への驚きです。後者は題材が無意味だったり、作者が無茶をしたりする必要はありません。同じ作品に重なることもありますが、「挑戦者が憎めない」「才能の使い道がおかしい」「出来がプロ級」と、評価の焦点が異なります。

「野生のプロ」は職業を調査して認定する資格ではありません。電通報の江渡浩一郎へのインタビューでも、匿名で投稿され、どう見てもプロが作ったように見える動画に付くタグとして説明されています。

使い方

説明用の作例:一日かけて、鉛筆を一本削るための全自動装置を作ってしまった。愛すべき馬鹿だ。

単なる「馬鹿」と違って好意を含む言い方ですが、その好意が共有されない相手には侮辱にも聞こえます。作品のどの発想や熱意を面白がっているのかを添えると、評価の意図が伝わりやすくなります。

参考資料

関連ミーム

関連ポイント: 才能の無駄遣いは技術と題材の落差、なぜベストを尽くしたのかは投入した本気度を面白がる表現です。野生のプロは完成度への称賛で、成功や技能の高さに限らず人物を親しむ愛すべき馬鹿との違いを比べられます。

「才能の無駄遣い」の解説イラスト

才能の無駄遣い

技術力を妙な方向へ全力投入した作品につけられる定番評価。

「なぜベストを尽くしたのか」の解説イラスト

なぜベストを尽くしたのか

無駄に高品質な作品への褒め言葉兼ツッコミとして定着した表現。

「野生のプロ」の解説イラスト

野生のプロ

アマチュアとは思えない高品質な作品を投稿する人物への称賛。

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出典・参考